導入事例


サイデン化学株式会社 
社内約200台のPCを仮想デスクトップ化
一元管理によりOSやアプリケーション環境の
統一と管理負荷軽減を実現
サービス
VMware Horizon View
効 果
デスクトップ仮想化によるカプセル化で、OSやアプリ環境を一元管理、管理負荷の軽減

  • 社内PCのOSのバージョン統一が不完全
  • ユーザー任せで不完全なパッチ適用、データバックアップ
  • PCの購入、リプレースに伴う作業がIT担当者の大きな負担に
  • デスクトップ仮想化によるカプセル化でOSやアプリケーション環境を一元管理
  • パッチ適用やデータバックアップをサーバーで確実に実行
  • デスクトップの仮想化、集約により管理負荷を大きく削減

200台近い社内PCの管理負荷増大が課題に

 サイデン化学は接着剤や粘着剤などの化学製品を製造している。そのほとんどは半製品として出荷され、接着剤や塗料、シールや粘着テープを作るための材料として高い評価を得ている。高度な化学製品を事業の柱としているため研究開発には大きな力を注いでおり、社内のIT化も基幹業務向けシステムと研究部門との2本柱で進められてきたとサイデン化学株式会社 生産本部の星野 一夫氏は経緯を語る。
「オフコンを使った社内基幹業務システムの構築と同時期から、研究系ではPCの活用が始まりました。
しかしそれぞれ現場主体でPCの導入が進んだため、管理は部署ごとにしか行なっていませんでした。社内のPCをまとめて管理するようになったのはLANを構築して全社でメールを活用し始めてからのことです」
 まとめて管理はしているものの、購入や更新のタイミングは現場の要望に合わせており、購入時の設定や端末の管理負荷は少なくなかった。また業務アプリケーションの中にはWindows XPを前提に開発されたものがあったが、導入時期や機種が統一されていないため、社内で使われるOSのバージョンのコントロールも困難だった。「現場の必要に応じて、1年間に50台以上を購入、リプレイスしていました。その度にWindows Updateや業務に必要なアプリケーションのインストールなど、約10時間かけてキッティング作業を行なう必要があり、その作業負荷は高まる一方でした」

サイデン化学株式会社
生産技術部 部長
星野 一夫 氏

サイデン化学株式会社
生産技術部 電算係
係長
森 潔 氏
  そう語るのは、PCの管理を一手に引き受けていたサイデン化学株式会社 生産本部の森 潔氏だ。こうした状況を改善するためにPC環境の刷新が課題とされ、PCの一斉入れ替えによるバージョンの統一や、仮想デスクトップの導入が検討された。その選択肢から仮想デスクトップが選ばれたのは、世界を取り巻くクラウド化の流れに合っていることや、出張先でも自分のデスクトップを使えることなどのメリットが後押しとなったためだ。サイデン化学では持ち出し用のノートPC等を用意しておらず、出張先でのメール送受信環境の整備等も課題とされていた。仮想デスクトップを導入すれば、これらの課題も解決すると期待された。

VMware Viewの導入によりデスクトップを仮想化、集約

 自社でVMwareなどの仮想化製品について情報収集を進めた上で、サイデン化学は仮想デスクトップの導入に関してCSIソリューションズに相談した。CSIソリューションズは同社の文書管理システム、ネットワーク構築などに携わったことがあったこと、幅広い技術に精通していることが選定理由だったと森氏は言う。
「社内ネットワークを理解したうえでCSIソリューションズさんから提案いただいたのがVMwareViewでした。当初は競合製品についても検討してもらいましたが、求める機能を実現するために必要なコストの面で、VMware製品の方が優れていたためこちらを採用しました」

 仮想デスクトップ環境を導入するまでには、様々な検証が行なわれた。仮想デスクトップ環境では、マスターとなるデスクトップ環境のクローンを展開することで必要な数のデスクトップ環境を作成する。そのためライセンス認証やコピーガードの方式によっては、正常に動作しない場合がある。サイデン化学の環境においても一部のアプリケーションが動作せず、代替アプリケーションを用意するなどの対応が行なわれた。また従来利用していたPCからのデータバックアップなど、準備に関する作業が念入りに行なわれた。サイデン化学株式会社 生産技術部の氏家 佳紀氏は導入時を振り返り、次のように語る。

「実際の導入に向けて、CSIソリューションズさんが綿密な作業計画を組んでくれました。この作業計画のおかげで導入作業自体はスムーズに進み、最初の20日間で100台以上のPCを仮想デスクトップ環境に置き換えることができました」
 物理PCから仮想デスクトップへ移行するに当たっては、アプリケーションやデータの移行対応だけではなく、エンドユーザーである従業員の心理的なハードルも懸念されていた。実際、仮想デスクトップへの移行への反応は、当初は好意的なものばかりではなかったと森氏は言う。
「例えばプリンターについてはネットワーク接続の複合機しか使えなくなり、部署や個人で購入したプリンターやスキャナーをUSBで接続して利用することはできなくなりました。しかし実際に業務で複合機を使ってみて不都合がないことがわかると、不満の声はなくなりました。他のシステム同様、慣れた環境からの変化に対する不安があるだけなのです」

サイデン化学株式会社
生産技術部 技術課
課長代理
氏家 佳紀 氏

管理の集約のメリットは管理者、ユーザー双方に

 仮想デスクトップの導入により、PC環境の管理負荷は大きく軽減された。以前は各ユーザーに任されていたWindowsのパッチ適用やデータバックアップも、管理者が一元的に管理できるようになった。個人データの保存先はマイ ドキュメントに限定されるなど、バックアップ作業の負荷を下げるための工夫もなされている。
「Windows Updateの適用や定期的なバックアップを行なうよう呼びかけてはいましたが、ユーザー任せでは100%の実施は実現できずにいました。リモートで管理しようにも、業務終了時に電源を切られたらコントロールできません。今は管理スケジュールに従って確実にパッチ適用、バックアップを実施できています」
 運用に携わる森氏は仮想デスクトップ導入の効果について、そう語った。誤操作によるデータ消失などにも対応可能になり、ユーザーにもメリットを感じてもらえているという。今後はWindows自体のバージョンアップ対応においても、集約された環境で一元的にアップデート作業ができるため、作業負荷は低いと期待されている。
 デスクトップの仮想化により、出張先など好きな場所から自分のデスクトップにアクセスし、普段と同じように業務できる環境も整った。メールにはGoogle Appsを採用しているので、コミュニケーション、デスクトップ双方のクラウド化を実現できている。今後はさらに推し進め、タブレットなどスマートデバイスの業務活用にも展開していきたいと、星野氏は展望を語る。
「VMware ViewにはiPadなどからでも接続できるので、今回のデスクトップ仮想化によりスマートデバイス活用への基盤もできあがったことになります。今後は自由で効率的なワークスタイルを目指し、こうしたデバイスも適材適所で導入していくことを検討したいと考えています」
 管理負荷の軽減だけではなく、物理的なデバイスの制約がなくなったことをより効果的な活用へと結び付けていく姿勢が、サイデン化学のIT環境の進化をこれからも支えていくのだろう。

デスクトップ仮想化がもたらす管理負荷軽減に注目


株式会社CSIソリューションズ
第四営業部
山路 浩司
 200台ほどのPCをお使いのサイデン化学様では、PCのトラブル対応や買い替えへの対応にご担当者様が忙殺されている状況でした。仮想化して集約すれば管理ポイントが1ヵ所になり、VMwareから提供される集中管理のためのツール群も使えるため、管理負荷は大きく削減されます。結果としてバックアップやパッチマネジメントなどの計画的なメンテナンスも可能になり、コンプライアンス面でも改善されています。PCの運用管理にお悩みの方には、ぜひ注目していただきたいポイントです。
※ 記載された内容は取材当時の情報です。文中に記載された会社名および製品名などは該当する各社の登録商標または商標です。
導入企業プロフィール
会社名 サイデン化学株式会社
本社所在地 〒103-0023
東京都中央区日本橋本町3-4-7 新日本橋ビル
事業概要 水性エマルション、溶剤型樹脂、液状樹脂、ホットメルトの開発・製造・販売
URL
  デンプン系接着剤メーカーとして1940年に創業して以来、合成樹脂系接着剤、粘着剤など時代のニーズを先取りした製品の製造に取り組んできたサイデン化学株式会社。研究開発をメーカーの基本と捉えて独自技術を開発、粘着シールや剥離式はがきなど、消費者の身近な製品を支える樹脂製品を多く製造、販売している。
【PDF 版】casestudy_saiden.pdf(1.4MB)